「Adobe XDって何の略?」と聞かれても困らないように。

アドビ公式サイトにも「Adobe XD登場!」とあるように、XD (エックスディー)という呼称で展開されていますが、フル名称は「Adobe Experience Design CC」のようです。

ひょっとしてAdobe初の略称プロダクト?

アドビ製品で略称が正式名称となっているプロダクトは珍しいです。ひょっとしたら初かも知れません。

これまでのアドビの定番ソフトウェアで言えば、Photoshopは「フォトショ」、Illustratorは「イラレ」、Dreamweaverは「ドリ」など俗称で親しまれてきたプロダクトはあれど、俗称が正式名称となっているのは珍しい。プロダクトラインアップを見ても略称表記はXDだけです。

もしかしたら今では販売中止となったプロダクトには頭文字オンリーな奴があったのかもな〜と思い過去のアドビ製品を調べたのですが、頭文字オンリーなプロダクトは存在しませんでした。というかAdobe Encoreとか懐かしい。。

なぜ略称なのか?

頭文字だけのアドビ製品はとても珍しいので、どうしてなのか気になります。

Adobe XDの前身にはProject Cometという名前が付いていました。Cometは「彗星」という意味なんですが、消えて散ってしまう感じがするので儚いネーミングですね。アドビの製品群で太陽系がフォトショやイラレだとすると、その周りをビュンビュン飛び交って燃え尽きてしまうザコキャラ的なネーミングなので、Project Cometの開発チームもそんなに本気じゃなかったのではと勘ぐってしまいます。

ともあれProject Cometをリリースしてからユーザから大きな反響があったらしく、当初は半信半疑だった役員層が慌ててイケてるプロダクト名を模索し始めたところ、あまり時間が無くてExperience Design、からのXDという気がします。Xと付けておけば「未来感」や「ワクワク感」が演出できますからね。iPhone Xのことでは無いですよ。

プロダクトの由来を想像してもしょうがないので、プロダクトチームからの正式発表を待つことにします。

ところで頭文字系でいうとPDFはどうなの?

ちなみにアドビが発表してきたプロダクトで最も知名度が高いと思われるPDFはPortable Document Formatというファイル形式の頭文字を取ったものです。

こいつはファイル形式なのでAdobe PDFというプロダクトは存在しません。結構前からOSレベルでサポートしているファイル形式なので意識することも少ないのですが、アドビ純正のPDFリーダーはAdobe Acrobat Readerというのがあります。今どき官公庁系の人しか使っていないんじゃないでしょうかね。

PDFは「どの端末で見ても(ほぼ)機種依存せずに読める」というのがウリなのですが、これって当たり前のようですごいことですよね。その昔WindowsやMacに全く互換性がなくて、どっちか一方で作成したExcelやPowerpointすら開けなかった時代から「まんま保存できる」し「テキストも保持できる」という一点を貫き通して世界中に普及したPDF。

IE6の頃からブラウザ依存と戦っていた身からすると改めて尊敬します。